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2006年7月25日 (火)

自由貿易と関税

WTOの交渉がうまくいかず暗礁にのりあげている。アメリカ、ヨーロッパ、ブラジルなどそれぞれがお互いの主張を譲らず、調整の目途がたっていないらしい。

けれども、ある意味では当然なことであろう。高すぎる関税は、確かに貿易の活性化を阻害するが、安すぎる関税は、逆に自国の産業に打撃を与え、結果として国の経済や国民の生活を圧迫する。それを考えれば、貿易の自由化と関税の撤廃には、国民の生活に責任を持とうとする政府ならば、当然、慎重にならざるを得ない。

加えて、輸入品は、自国の基準とは多少なりとも異なる基準によって生産されている場合が少なくない以上、安全面での配慮も必要となる。その意味では、今の時点で貿易の自由化を無理に推し進めることは、世界中の民衆にとって必ずしもプラスになるかどうかわからない可能性がある。

貿易の自由化が進んで自国の産業がつぶれ、人々が故郷で働き場所を失って流動化する事態は、文化面、安全面からも必ずしもプラスだとはいえない。その意味で、交渉は慎重であった方が良い。あわてず、あせらず、より多くの人々にとってプラスになるような形で決着してもらいたいと思う。

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コメント

ドーハ・ラウンドが決裂し、残念ながら交渉は凍結状態に陥ってしまいましたね。
そもそもの発端は米国の農業補助金の削減問題。各国の思惑と意地が最悪の展開になってしまいましたね。
今回の出来事を見て感じた事ですが、WTOの体制にも問題ありと思います。毎年参加国が増えているにも関わらず全ての国の意見一致をみないと決定できない。意思決定のプロセスが古過ぎますね。大枠の決定を優先し、それに反対する国に非参加権を与える(つまりは合意した国の間だけで新規制を遵守し、非参加国との貿易規制は従来どおりとする)するやり方に変えるべきかと思います。
と、素人なりに勝手な事を言いたくなる出来事ですね(^^ゞ

投稿: うるとらの音 | 2006年7月26日 (水) 07時49分

文化の問題や安全の問題も絡んできますから、完全に自由貿易にするのは難しいと思います。特に、各国のエゴがぶつかり合って、お互いに共通点を探っていこうとする姿勢に乏しい現実がありますし…。
BSEなどの問題と関わって考えても、相手国の人々の利益や安全など考えていない国などもありますから、安全面からも強攻姿勢にならざるを得ない部分もあるし、それはそれで理解できます。
理想の形にまとめるまでは、人類全体の精神的な成熟こそが必要なのかもしれません。残念ながら、まだまだ先の話ですね。

投稿: TAC | 2006年7月26日 (水) 22時29分

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