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2006年7月29日 (土)

マスコミはだいじょうぶ?

自民党総裁選に向けて、候補者や派閥の実力者の言動が活発化している。けれども、最近目にしている報道からは、様々な問題に対する表面的な対処療法ばかり目に付き、日本の将来のビジョンが見えてこない。

これは、郵政民営化が参議院否決された時の衆議院の解散・総選挙の際にも同じだった。参議院の独立性などの問題とも関わって法的にも大いに疑問のある解散であったが、それに対してのつっこんだ報道はなされず、将来のビジョンも出てこない。問題は山積であるにもかかわらず郵政民営化のみを中心とした報道がなされ、後でまったく民意を問われていなかったことが勝手に政府・与党によって進められた。それによってマスコミの規制にも関わる法案が出され、マスコミそのものもかなりオタオタした経緯があり、見ていて歯がゆく、また、情けなかった。

今回の自民党総裁選に向けての報道も、それと同じ轍を踏むのではないかという危惧を感じている。確かに、今の日本には経済・外交・社会保障など問題は前以上に山積の状態である。けれども、どの候補者も個々の問題に対する「対処療法」はそれなりに口にするが、ビジョンそのものが明確に見えてこない。ビジョンがはっきりすれば、そのステップである対処療法やその優先順位もすべて異なってくる。国民としては、それを総合的に判断すれば良いのだが、個々の対処療法に議論を矮小化してしまうと、その判断がぶれ、選択に悪影響を及ぼす危険が生じてくる。

そうした意味において、今マスコミがどのようにニュースを掘り下げ、焦点を明確にしていくかが非常に大切になってくる。にもかかわらず……である。現在の報道を見ていると、そうした部分がほとんど見えてこない。こんなことでは少し情報戦略や情報感覚に長けた者が出現すれば簡単にメディア・コントロールをされてしまう危険がある。

日本のマスコミは、だいじょうぶだろうか。日本を新たな「戦前」に導き、再び「大本営発表」の悪夢を繰り返さないように、しっかりとした報道をしていってほしい。

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