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2006年7月30日 (日)

非常勤講師の労働条件

今日、中学や高校の講師を長く経験した人と話をしていた。講師といっても、常勤か非常勤かでも社会保障などの扱いは全然違うし、また非常勤講師もさらにいくつかに分かれているようである。

例えば、条件が悪いものになると、週8~9時間で授業がなければ何も出ないものがある。当然、労災や厚生年金などの社会保障はその仕事としては付いていない。その場合は、1つの学校の講師を引き受けただけでは月にしても10万円を切ってしまうので、それ単独では生活できない。したがって、それだけをあてにして生活をする人には頼めないということになる。

また先生という仕事はその時間だけ授業をすれば良い訳ではなく、当然、教材研究やテストの作成・採点・成績関係の事務なども生じてくるわけだが、憲法や労働関係の法規からまともに考えれば、その時間しか給与が出ないのであれば、教材研究やテストの作成・採点・成績関係の事務はやらなくても良くなってしまう。けれども、それではまともな教育は出来ないので、周りの非常勤講師の話を聞くと、それらは学校に残ったり家に持ち帰ったりしてやっているようである。明らかに「サービス残業」だが、非常勤講師の好意に頼っているこのおかしな状況で、本当に教育の質が保てるのだろうか。ちなみに、これは公立の中学・高校の話であり、講師の雇い主は、「サービス残業」などと呼ばれる賃金未払い労働を無くすように一般の企業に指導しなければならない筈の地方公共団体である。

さらに恐ろしい話を聞いた。特に県の南部の高校で、講師や非常勤講師の割合が増加している。ある高校などは半分近くが講師や非常勤講師で、三分の一ほどが非常勤講師であった。このような体制で、本当に未来の国民を育てる教育が可能なのか。大いに疑問である。

以前にも書いたが、「教育基本法の改正」などを話題にしたり、「愛国心」どうこうを議論する前に国や地方公共団体は「条件整備」の義務を果たす必要がある。少なくとも、教育基本法は現在も廃止されていないのだから、法律を守り、その実現に努力をする責務があるはずなのである。日本の将来を考えるのであれば、ぜひとも教育の体制を(お金をせこくケチったりせずに)早急に整備する必要があるだろう。

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