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2006年8月 6日 (日)

文字と、言葉の表情

あいしてる/愛してる/アイシテル/aishiteru…発音すればすべて同じのように思えるかも知れないが、こうして書き並べてみると、実は、それぞれの印象が微妙に異なっている。日本では、ごく普通に、ひらがな・カタカナ・漢字・アルファベットが使われているので、1つだけを書かれた時にはあまり意識しないかも知れないが、よく考えてみると、書き手がどのような文字を選択するかによって読み手の受ける印象は異なってくるのである。

少し、遊んでみよう…。

《あたしが、「あいしてる」と言ったら、あなたは「アイシテルヨ」と応えた。》

この二人は、愛し合ってると感じられるだろうか。あるいは、二人はどんなキャラクターなのだろうか。…もちろん、この一文だけでは判断は不可能である。けれども、いろいろなパターンを想像することはできる。

【あたし】が日本人で、【あなた】がまだ日本語に堪能ではない外国人ならば、二人は相思相愛である。たどたどしいながらも、せいいっぱい「愛している」ことを伝えようとする【あなた】の行動が【あたし】にはとてもうれしく感じられる。

別れの予感に【あたし】が発した言葉を、もう心が離れている【あなた】が形式的に応じただけなら、【あたし】は、【あなた】の行動を一層腹立たしく感じ、やがては別れる運命にあることを納得してしまう。

もちろん、この他にもいろいろ考えられるだろうが、ひらがなやカタカナ、漢字といったそれぞれの文字の持つ印象を上手に生かすことによって表現力は向上し、様々な意味や感情をよりリアルに伝えることも可能になるのである。

ちょっとしたことには違いないが、文字の選択にも意識的になることで文全体の表情をも豊かにしていければ……と思う。

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コメント

はじめまして、私のところにコメントしていただきありがとうございます。早速寄らせて頂きました。

私も外国人を妻に持つ身なので「アイシテルヨ」という書き方を見るとすぐに外国人というのが浮かんでしまいました。

確かに、漢字の部分をひらがなにすることによって受ける印象が違ったりしますね、これからはちょっと気にかけてみようかと思います。

投稿: KAZU | 2006年8月 7日 (月) 00時15分

言葉の問題は心の問題でもあります。心の中の想いを上手く伝えられれば良いのですが、同じ日本人でも、けっこうそれは大変なものです。

ただ、相手のことを思って努力すれば、それなりに伝わるもの……と信じたいですね。

もちろん、相手の立場や状況や心情を無視した独りよがりの「努力」は決して本当の意味での努力ではありませんが。

相手のことを考えるからこそ、伝え方には一層の工夫を……と思います。

投稿: TAC | 2006年8月 7日 (月) 00時26分

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