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2006年9月25日 (月)

「学力」って…

子どもたちの「学力」問題が問題になって久しいが、学校・塾・外国人教育・不登校などの様々な教育の現場での経験からすれば、確かに「学力」が問題であることに異存はないが、その中身の議論が非常に浅いのではないか…という思いがある。

確かに、以前に比べて、例えば文章を読み取る力や自分の思いを言葉で表現する力の弱体化を感じるが、それ以上に、考え、判断する力の低下の問題が大きいような気がする。もちろん、分数の計算ができない大学生や助詞の使い方がおかしい高校生の存在を実際に知っているし、それらを放置して良いとは思わないが、情報が氾濫する中で分析し、考え、判断する力が低下すれば、自分を成長させ、周囲の人々と協力し、未来を創造する上で大きな支障をきたし、周囲の雰囲気に流されて不幸になる未来が待ちかまえている。

その意味で、昨今、巷で論議されている「学力」の中身は非常に狭い範囲に限られ、個としての成長や周囲との共感・協力、社会の変革を担う主体者としての能力…などといった本来もっとも重視されなければ部分に目を向けさせない意思が働いているのではないか…とさえ感じてしまう。

オウム事件をはじめ、様々な事件で、知識はあってもきちんとした判断力の育っていない状況の危険性は明らかである。そして、思考力や判断力を育てるには、考えたり判断したりする体験を積み上げていくことが必要である。けれども、計算練習や漢字練習、知識の暗記を積み重ねても、考えたり判断したりするような体験はなかなか積み重ねられない。

もちろん、知識は必要である。しかし、知識をいくらストックしても意味はない。大切なのはそれをどう使いこなすかである。そうした点も含めた「学力」をしっかりと吟味し、未来の日本のためのになる「教育」を再構築する必要があろう。少なくとも、日の丸や君が代や愛国心を押し付けることでは、まったく問題の解決にはならないことはきちんと認識しておく必要があるだろう。

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