« 成熟の豊かさ | トップページ | 手作業のおもしろさ »

2006年10月 7日 (土)

ぶたないで

大阪のシャンソン歌手、北岡樹さんに作詞をして提供した「ぶたないで」という歌がある。幼児虐待をテーマにした歌詞になっているのだが、最近また幼児虐待のニュースを多く見かける…ということで、シングル・カットをしようと考えているそうである。

抵抗できない幼児に対する虐待は大人として怒りを感じるが、背景には虐待する親の側の孤立と無知の問題が横たわっている。つまり、昔は家族・親戚・地域が役割をそれなりに分担していた子育てに対する若い親へのサポート体制が崩壊していて、代わりになる新たなサポート体制が構築しきれていないことにもよる。その意味で、当事者ばかりを責めても問題の解決にはならず、社会を構成する大人たち1人ひとりがこの問題にどう取り組んでいくか、自分として何ができるのか、政治に対して何を求めなければいけないのか……といったことを考え、行動していかなければ問題の解決には向かわない。

親が、子どもにきちんと関わっていられる充分な時間があるのか。これは家計の収入と労働時間の問題でもある。安い賃金で長時間働かせようとする企業の姿勢は、親が子どもと関わる時間を奪う意味において幼児虐待を助長している、とも言える。

親が悩んでいるときに、安心して相談できる場があるのか。実は、親の世代でもけっこうコミュニケーション能力に自信を持てない人は少なくない。そのため、1人で抱え込んで、どうにもならなくなって暴走してしまうこともある。本人が周囲にSOSを発信しそれを受け止めてもらえる場があれば良いが、最初の声かけにもためらう若い人たちはけっこういる。そういった際には、こちらから声をかけてあげられる心の余裕も必要である。

子どもたちのことは私たちの未来、この国の未来にも関わる。安心して子どもたちが育つことのできる社会、若い母親が安心して子どもを産める社会にしていければ…と思う。

|

« 成熟の豊かさ | トップページ | 手作業のおもしろさ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/120394/3722377

この記事へのトラックバック一覧です: ぶたないで:

« 成熟の豊かさ | トップページ | 手作業のおもしろさ »