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2006年12月26日 (火)

ウルトラセブン1999印象記…模造された男

ウルトラセブンはテレビシリーズの他に、いくつかのオリジナル・ビデオ・シリーズがある。その中の一つ「ウルトラセブン1999」は、《フレンド・シップ計画》という名の先制攻撃思想を実現しようとする計画にノンマルトなどの思惑もからみ、フルハシ参謀(このシリーズの前に隊員からウルトラ警備隊隊長に、さらに参謀に出世…時代を感じさせる)の生死と絡みながら物語は進んでいく。

シリーズ全体としても良くできているが、その中でも往年のファンにはキングジョーⅡが登場する「模造された男」が面白いのではないか…と思う。実は、後にグラビア・アイドルとしてブレイクする原史奈が、鍵を握る女子高生役で出ているとか、セブンとキングジョーⅡの死闘など様々なシーンで見所が満載である。

ただ、物語のストリーの中で「侵略されるからより強力に武装する」という思いが、逆に侵略を呼び込んでいるのではないか…という思想が語られる。アメリカの「先制攻撃」理論との類似性、そして現在の方向転換と併せて考えれば、TV版ウルトラセブンの流れを受け継ぎながら、現代の日本や世界を俯瞰しつつ作られたこの作品は、非常に興味深い存在である。祈るだけで平和は実現しないが、過剰な恐れと不信は戦乱を呼び込む。個々の人間関係においても国際関係においても、信頼の構築はきわめて重要だろう。

そうしたストリーの流れとは別に、感動のアクション・シーンもある。セブンのワイドショットを素早い分離合体で避け、圧倒的なパワーで迫るキングジョーⅡに、セブンは不退転の決意でアイ・スラッガーを胸部に何度も何度も叩き込む。そして、キングジョーⅡが倒れた瞬間、驚異の硬度を誇るアイ・スラッガーがポロリと欠けるシーンは、映像としても素晴らしかった。

大きな壁を前にしても、ひるまずに立ち向かう強い意志を持ちたいものである。

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コメント

ウルトラシリーズの中でもウルトラセブンは他のシリーズと一線を隔していると思います。
社会批判的だったり哲学的だったり、ある時は人類愛をテーマにしたりと奥が深い内容が結構ありましたよね。当時はボケーと見ていましたが、大人になって初めてこの魅力が分るようになりました。
キング・ジョーは覚えていますよ。子供ながらにあの無機質さに恐怖を感じたものです。
オリジナルビデオシリーズというのがあるのですか。TACさんの解説を読んでいるだけでも充分面白いですが、やはり本物を見てみたくなりました。今度レンタル屋さんで探してみます(買うと言わないところがケチくさい,,,(^^ゞ)。

投稿: うるとらの音 | 2006年12月27日 (水) 22時37分

TV特別枠で「太陽エネルギー作戦」(エレキング・ピット星人/アンヌ隊員/フルハシ隊長)「地球星人の大地」(メトロン星人/フルハシ隊長)が放映され、その後、オリジナル3部作「失われた記憶」「地球より永遠に」(ガッツ星人)「太陽の背信」(この三部作からフルハシ参謀)が出て、その反響が良かったためか《ウルトラセブン1999》六部作が作られました。さらに《ウルトラセブンEvolution》5部作が作られてます。1999が特に面白いのでお試しあれ。

投稿: TAC | 2006年12月28日 (木) 00時26分

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