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2006年12月24日 (日)

風に立つライオン…人としての想い

さだまさしの「夢回帰線」というアルバムの最後に「風に立つライオン」という歌が入っている。1980年代の後半に出たアルバムなので、すでに20年近くも前の歌である。ライナーノートによれば、彼が尊敬するという宮崎県の外科医のことを歌ったものだ。

歌詞は、ケニヤで巡回医療活動を行っている青年医師に元の婚約者から届いた結婚の知らせに対する返信という形になっている。アフリカの豊かで鮮やかな大自然を背景に、そこで暮らす決して経済的に豊かではないが心豊かな人々との交わり、日本へのそして元婚約者への想い……。淡々と流れるメロディー、語りかけるような歌声によって、それが聴く者の心に染み入ってくる。

国境近くの村でサンタに扮したクリスマスのひととき、そして大自然の中で高まっていく祈り……。生々しくも荘厳な生がそこにはある。では、日本は……。歌詞の中で青年医師は、大切なところで道を間違えたようだ、と綴る。アルバムの発売から20年近くの年月を経た今この歌を聴いていても、そのことを強く思う。道を間違えて多くの矛盾を露呈しながらも、この国は間違えた道を突き進んでいる。多くの弱者の痛ましい生と死に目を向けないまま、一部の人々が空虚な「繁栄」を謳歌している。

それでも、心ある人々は他者を思い、他者のためにも祈る。エンディングにはアメージング・グレースのメロディーが重なる。自らのためにではなく、苦しみ、辛い目をしている多くの人々のために祈りたい夜である。

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コメント

夢回帰線って、当時のFM番組の名前でもありますよね。どっちが先なのか分かりませんが・・・。

投稿: かじか | 2006年12月24日 (日) 22時59分

う~ん…FMはあまり熱心なリスナーではなかったので、記憶にはありません。

さだまさしのアルバムではいくつか【夢】がつくものがあります。「夢供養」「夢回帰線Ⅱ」「夢の吹く頃」「夢唄」などです。割と、アルバムとしても好きなものが多いですね。

投稿: TAC | 2006年12月25日 (月) 02時05分

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