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2007年2月27日 (火)

怒りと暴力

怒りの暴走は暴力を生み、暴力は新たな怒りを生じさせ、さらなる暴力の連鎖へとつながっていく。人間の心を見つめ、社会を見つめていると、そんなことを感じる場合がある。

なぜ「怒り」が生じるのかを考えたとき、その前提には「不当に扱われた」とか「酷い目にあわされた」といったように感じられるような事実があったりする。それが度重なれば、ある程度温厚な人であっても、怒りが爆発する。その結果、感情のコントロールを失ってしまえば暴力に発展するだろう。さらに暴力が常態化してしまえば感覚は麻痺し、されにエスカレートしていく。まさに、負の連鎖・闇のスパイラルである。

どうして、このようなことを書いているか…というと、幼児虐待やいじめなどの問題に取り組むときには、加害者の現実や思いにも迫らなければ、問題は根本的に解決しないからである。例えば、いじめている側、暴力をふるってしまう側の心には、抑えきれない怒りが存在している場合が少なくない。それ以前の生活の様々な場で、いじめられたり、辛い思いをしたり、無視されたりされ続けた結果、他者を信頼したり、愛情を持って接したりすることができなくなっている可能性がそれなりにあるからなのだ。

だから、ある意味では、加害者を責めるだけで問題は解決しない。それよりも、安心して辛い思いを告白したり、共感してもらえたり、愛されたりする関係や「場」の存在を保障してやることによって、自分を愛し、自分を見つめ直し、他者を愛情を持って受け入れられるような環境を準備してやることが解決へとつながっていくのである。

幼児虐待の加害者の周囲を見たとき、関係が切れ孤立しているような状況はないだろうか。あるいは仕事や収入の面で酷い扱いを受け、怒りを溜め込んでいるような状況はないだろうか。また、いじめの場合は、安心して自分でいられる家族関係や友人関係があるだろうか。そんなことも見直してみる必要がある。

もちろん、まずは被害者の保護と救済は最優先の課題であるし、それを否定するつもりはない。けれども、「加害者」をその立場に追いやってしまう環境も確かに存在する。「加害者が悪い」と一方的に決め付け、安心してしまうような対応ではなく、それを生み出している環境に目を向け、そこの部分を変えていく努力をする必要もあるだろう。

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コメント

今回の記事は僕も自分の身に置き換えて反省すべき内容で、素直に納得して読めました(^^ゞ
イジメの心理とそのイジメっ子が置かれている環境には強い因果関係があということですね。道徳心を養う環境になく、かつ本人の性格とが相まって生まれる心理なのかもしれませんね。
もうこの歳になって今更ですが、「怒り」を「笑い」に変えられるくらいの度量が自分に欲しいところです。。。
ま、普段はこんな事を考えることもなく、今回は自分を見つめなおす良い機会でした(^_^)v

投稿: うるとらの音 | 2007年2月28日 (水) 23時05分

うるとらの音さん、心から言います。頑張って下さいね。いつも陰ながら応援していますよ!
私のいとこもタイ人と結婚していますよ。ゲルマン系じゃないけど。それがどうした?

投稿: アサヒ | 2007年2月28日 (水) 23時53分

「ぶたないで」の歌について「加害者の気持ちも……」という声がシャンソン歌手の北岡さんのところへ届いたらしいので、少し書いてみました。「いじめ」についての講演でも話した内容です。結局、犯人探しをして、責任を個人のみに押し付けて排除するだけでは根本的な解決にはなりませんので、その辺りのことも考えていく必要があると思います。できれば、「敵」とも共生できる世界を作れれば…と思うのですが……。夢のまた夢かも知れません。でも、安易にあきらめることだけはしたくないですね。

投稿: TAC | 2007年2月28日 (水) 23時54分

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