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2007年3月 9日 (金)

砂の薔薇…無差別テロへの怒り

新谷かおるのマンガに《砂の薔薇》という作品がある。《ふたり鷹》《エリア88》などメカと気の強い女を描かせると天下一品の新谷かおるの作品の中で、とびきりの女たちが世界を駆け巡る作品だが、発端は、真理子・ローズバンク/バラのマリーという女性が空港の無差別テロで夫と息子を失い、対テロ組織CATに所属して仲間たちと共に世界各地でテロと戦うという物語である。

アメリカのブッシュや日本の政府なども「テロとの戦い」を口にする。けれども、例えばイラクやアフガニスタンで都市を爆撃し、多くの民間人の死傷者を量産しているアメリカは、国家を上げてテロをしているように見えなくもない。それによって軍需産業を肥え太らせ、アメリカへの不信と怨嗟の声を世界各国に撒き散らせている結果となっているからである。

だが、テロとレジスタンスは紙一重の部分もある。政府要人への「テロ」は、政府そのものがマイノリティーへの差別・抑圧政策を続け、弱者の声に耳を傾けない場合も見受けられるからである。弱者の声は、時として企業の利潤の追求に邪魔な場合が少なくない。それでも、民主主義をうたい、人権を口にするならば、企業の利潤追求を制限しても人権を守る姿勢を貫かなければならない筈である。それがなされない時に起こる抵抗運動は、必ずしも「テロ」と呼んで良いかどうか…。一般市民を犠牲にして省みない無差別テロでない限り、判断に迷いかねないところである。

その点、バラのマリーは明確である。一般市民をターゲットにした無差別テロに怒りを燃やし、特に女や子どもが犠牲者や人質になっている場合は、全力でそれを阻止しようとする。それを支えるヘルガ、リン、コリーン、デラ、アイリーン、ジェシカ、キムなどの仲間たち。様々な地でテロと戦い続けながら、最後には息子たちを殺したテロリスト・グリフォンのアメリカでの無差別テロ計画を見抜き、グリフォンを追い詰めていくマリー……。

無差別テロへの怒りは共有できる。だが、市民を抑圧している「政治家」が勝手に「テロ」と名指ししているだけの抵抗運動も確かに存在している。それを意識した上で、無差別テロを続けるテロリストを孤立させるために私たちにできることを考え、行動に移していくことが大切だと思う。

 

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コメント

テロ、レジスタンス、クーデター。
大義名分がどうであれ尊い人命を犠牲にするならばそれは悪であり、人道的に許されることではないはずです。なのに自由の名の下で強行するアメリカの姿勢には疑問を感じます。まぁ、アメリカに限ったことではありませんが、これが人間の真の姿なのでしょうか。
今日は久々にゆっくり休めました。でも明日は出勤と私用でバタバタしそうです(^^ゞ

投稿: うるとらの音 | 2007年3月10日 (土) 18時36分

チョムスキーなどの著作を読むと、アメリカが「自由」と「民主主義」名の下に人々の人権を抑圧し民主的に選ばれた政府を独裁者を支援することによって倒してきた数々の事例が出てきます。中南米諸国の民衆のアメリカへの敵意はある意味、当然だと思います。また、『日本の外交は国民に何を隠しているのか』(集英社新書)などでも、非道で反民主的な事例がゴロゴロ出てきます。メディア・コントロールによってなかなか表には出てきませんが、知っておくべきことだと思います。

投稿: TAC | 2007年3月10日 (土) 21時00分

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