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2007年3月 5日 (月)

エイトマン…冷戦の影で

エイトマンはSF小説家平井和正の原作で桑田次郎が描いたヒット・マンガであり、鉄腕アトムや鉄人28号、宇宙エースなどと共に、カラー放送が始まる前の黎明期に作られたアニメ作品でもある。そのシャープな体型に憧れたが、最大の魅力が弾丸よりも早いスピードであり、あえて軍事とは一線を隠した探偵/8番めの刑事という立場で難事件に取り組んでいくところに大人の匂いを感じたものだった。

子どもの頃の印象では、あくまでも「何となく大人」という感じではあったが、あらためて原作マンガを読んでみると、東西冷戦の影が作品世界の中にも投影されている。アメリカ製の007や005と言ったスーパー・ロボット、そしてエイトマンをとらえて利用しようとするソ連の科学者デーモン博士。その中で、あくまでも軍事兵器とは一線を画して、自ら信じる正義のための行動を貫こうとするエイトマンの姿には感動を覚える。

そう、エイトマンは戦闘兵器となっても何の不思議もないのである。けれども、殉職した東八郎の記憶を受け継ぎ、探偵/8番めの刑事としての姿勢を守るエイトマンの行動には心をひかれる。また、サチコを思いながらも、ロボットとしての存在ゆえに苦悩する人間ととしての心を持ったエイトマンの思いは、仮面ライダーなどとも共通していて作品に深みを与えている。

そうした、社会的背景や異人性の中にある苦悩が作品のベースに貫かれていたことが、単なる子どものマンガ・アニメに終わらせない魅力を作品に与えている。現在、それを生かした新しいエイトマン【エイトマン・インフィニティー】がマガジンZという雑誌に連載され、単行本化もされている。そうした新しい展開もあるエイトマンの奥行き・魅力が1人のファンとしてとてもうれしい。

 

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コメント

TACさんの記事はいつも教養が溢れていて、文才のない私はうらやましいの一言。アニメの話でもTACさんが記事にすると、ホォーと私などは違う観点からの解説にただただため息をつくばかりです。昨日もいつもの通り記事をちゃんと拝見しましたが、戦闘機・隼、と難しい内容で何もコメントできずに帰りました。父は出兵した人なのですが、娘は歳をとってから出来た戦争知らない子で、無関心すぎるのが良くないですね。本日はクリックをコメント代わりに!

投稿: アサヒ | 2007年3月 5日 (月) 23時05分

ネタに困ると戦闘機…という噂もありますが(笑)。マンガやアニメの作品にも、着実に社会の動きが関わっています。
たとえ直接体験していなくても、太平洋戦争の影を日本人は背負っているのだと思います。実は鉄人28号だって、日本軍の兵器として作られたという設定になってますし、ビッグXも戦争の影があります。また仮面ライダーの原作マンガには公害問題も背景に流れている話があったりします。
本当に優れた作品は、それなりの深みがあります。その深みにまで突っ込んでいけると、いっそう、作品をおもしろく体験することができますよ。

投稿: TAC | 2007年3月 6日 (火) 01時00分

エイトマンは子供の頃好きな漫画でした。
たしか、タバコを吸ってエネルギー補給をしていた記憶が。

投稿: rockin' | 2007年3月 6日 (火) 13時06分

エイトマンのタバコは、内蔵されている超小型原子炉の冷却剤ということになっていました。だから、エネルギー補給ではなく、攻撃によって加熱した電子頭脳やボディーを冷やす…という設定になってます。原作者の平井和正の芸の細かいところですね。

投稿: TAC | 2007年3月 6日 (火) 16時05分

光る海、光る大空、光る大地,,,
懐かしいですねぇ。今でも主題歌は歌えます(^_^)v
それなのに子供の頃はボーと見ていたせいか、ほとんど物語りは覚えていません(^^ゞ
ただ、とてもシリアスで全体として大人の雰囲気に包まれた構成、描写も日本ではなく海外のマンガのようだったのを覚えています。
エイトマンインフィニティーなんてあったのですね。気付きませんでした。

投稿: うるとらの音 | 2007年3月 6日 (火) 18時35分

エイトマン・インフィニティーは、現在4巻まで出ていて、もしかすると今月か来月くらいに5巻が発売されるのではなかったかな…というような新しいマンガです。田中署長(元・引退した今は自転車屋のおやじ)や東八郎、谷博士なども脇役として登場していますが、なかなかおもしろいマンガになっていて、今後の展開が楽しみです。IT社会の光と影の部分もけっこう感じられる好い作品になってます。

投稿: TAC | 2007年3月 6日 (火) 18時55分

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