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2007年7月17日 (火)

学力テストの不正

足立区の小学校で学力テストの不正が行われていたらしい。新聞報道によれば、校長が指示し、複数の教師が関わっていたようだが、背景にはテストの点数(学校の順位)が教育予算の増減に関係するシステムがあったようだ。教育に市場主義の競争原理を持ち込みたい人々がこうした現実を生み出した訳だが、子どもたちにとっては迷惑な話である。

いや、迷惑だけではすまない。法理論からすれば、公権力による人権侵害の疑いも濃厚である。というのは、日本国憲法26条の規定は、義務教育を受ける側の子どもたちにとっては権利であり、保護者や公的機関の側に子どもたちの義務教育を受ける権利を保障する義務がある。だから、点数の悪い学校の予算を大幅に増やして教育環境を改善するというならわかるが、逆にそれを削るなどという行為は、悪質な人権侵害なのである。加えて、公務員には【憲法を遵守する義務】がある。教育基本法は強行採決によって改悪されても日本国憲法は改正されていない以上、足立区/東京都のシステムそのものに欠陥があると言えるだろう。

この事件によって、逆に犬山市教育委員会の慧眼と、勇気ある決断が正しかったことが一層ハッキリしてきたのではないかと思う。学力テストはかつて旭川学力テスト裁判で問題になり、最高裁の判決も出たこともあって、一度は廃止された経緯がある。それを十分に吟味もしないまま政府与党/文部科学省が全国一斉学力テストを復活させたが、それについて様々な疑問や意見があるにも拘らず、政府与党/文部科学省は十分な説明をせずにごまかし続けている。この事件を見れば、文部科学省と犬山市教育委員会のどちらの主張に説得力があるかは明らかだろう。

教育環境を改善すれば、子どもたちの可能性はさらに広がる。そのためには、口を出す前に予算をしっかり保障すべきなのである。予算を削って、現場を無視した命令を押し付ければ教育現場はますます荒廃し、子どもたちの未来を圧迫する。政府・与党が強行採決を繰り返して行ってきたことは、26条違反、義務教育を受ける権利の公権力による侵害につながりかねないのである。

日本の未来を思えば、こうした現実を放置することは出来ない。とりあえず、選挙権を行使して「NO」の意志を伝えなければならないと思う。それが、子どもたちの未来を守る大人としての責任である。

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