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2007年11月 5日 (月)

聞けない人々

仕事の都合で夕食が遅くなり、午後9時過ぎに夕食を食べながらかかっていたTVのニュース番組を見ていた。民主党の小沢代表が辞表を提出していた関連で、民主党の国会対策委員長がインタビューを受けていたのだが、聞く側のアナウンサーが相手の話を聞かずに勝手に質問をぶつけているシーンが目立った。

普通の人々が、けっこう相手の話を聞いていない、というのは実はよくある話である。だが、ニュース番組でアナウンサーが聞いているシーンである。話をよく聞いた上で、その発言内容をより深くつっこんで聞きだすのがジャーナリストとしてのプロの役目である。既に相手がその前の発言の中で話している内容を、安易に、あるいは無思慮に聞いたりしているようでは突っ込んで話を聞きだすことは出来ない。このような「インタビュー」では、うまく言い逃れられるだけで、その背景にあるものをあぶりだす事など不可能である。

加えて、アナウンサーの力量不足や番組制作の側の甘さを露呈する事になり、9時台のニュース番組であることを考えれば放送局の特定も出来るので、日本の放送局の力量も推測可能となる。この程度の力量のニュース番組しか制作し得ない放送局が日本の国民から受信料を徴収しているのかと思うと暗澹たる気持ちになってしまう。

だが、よく考えれば聞けないのは日本の政権を担っている与党の面々も同じである。だいたい、国会の議論の中で矛盾や問題点が明らかになっているにも拘らず、それに耳を塞ぎ強行採決を繰り返す。参院選で惨敗すれば、今度は反対野党に連立を呼びかける。それによって議論から逃げようとしているのである。

現在のグローバル化が進む社会において、歴史的に見てそれが苦手な日本人であっても自己主張は大切である。しかし、それと同時に相手の話・主張にも耳を傾けないと対話や議論は出来ない。1人ひとりが、もっと聞くという事を大切にしてもらいたいものである。

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コメント

結構耳の痛い話しでした。私も聞くのがとっても苦手な人間です。しかしテレビのニュース番組で、アナウンサーが勝手に、ニュースの中心人物の話を無視して、自分の意見を述べたり、話を先々に進めるシーン、よく目にしますが、あれは見ていて全く持って不愉快です。ブログでもそうです。コメントの残し方にエチケットのなっていない人。この前もそういうのが1つあって気分を悪くしていしましました。だから自分の欠点を直さなくてはいけないなと、今回のこの記事を読ませていただいて、改めて反省しました。

投稿: アサヒ | 2007年11月 6日 (火) 14時52分

「さっき言ったことを質問するなよ! NHKのアナウンサーやろ!」と何度もツッコミを入れたくなったので、つい、こういう記事になってしまいました。でも、国会からして他者の意見を聞きませんからね。困ったというよりも呆れてしまいます。相手の話を聞く…というのは、心の余裕でもあるかも知れません。話はきちんと聞いた上で対話を重ねられる成熟した大人になりたいものです。

投稿: TAC | 2007年11月 6日 (火) 20時34分

相互理解の基本はまず相手の話しを聞き、相手を理解することから始まりますからね。国会の答弁でもそういう姿勢が欲しいところです。
それどころか議論も避けようとする大連立の提案には呆れるばかり。一難去ったとは言え、まだ気を抜く訳にはいきませんね。

投稿: うるとらの音 | 2007年11月 7日 (水) 00時18分

国会のやり取りで言えば、議論を重ねた上で法案を修正して通す…というのが本来の姿だと思います。その意味において「ねじれ国会」は、議論や修正という視点からすれば良い環境だと思うのですがねぇ。国民のための丁寧な議論を望みたいですが、その前提はまず他の党の意見に真摯に耳を傾ける事。主張のぶつけ合いではNGですね。

投稿: TAC | 2007年11月 7日 (水) 00時39分

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