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2007年11月14日 (水)

貧困撲滅というテロとの戦い

アメリカ政府の言う「テロとの戦い」が泥沼化している。貧困の問題を放置し、自国の企業の権益を守るために起こした私欲の戦いが貧しい人々をさらに追い詰め、「テロリスト」をさらに増加させているのである。

そしてブッシュ政権の言う「テロとの戦い」によってアメリカの軍需産業は莫大な利益を得ているが、アメリカ人民はどうかというと、必ずしもアメリカ人民の幸福にはつながっていない。低所得者層の側に立てば、軍隊以外に条件の良い就職先はなく、失業率の高い貧困な地域ほど若者たちは軍に入隊せざるを得ない。荒んだ環境は彼らの心をも荒ませ、それがイラクやアフガニスタンの一般人への対応を荒くして人権侵害を多発させ、さらに対米感情を悪化させて貧しい人々を「テロ」へと駆り立てたり「テロ」を容認したりする風潮を広げている。「テロとの戦い」を決め、それを進めようとしている人々は自分や家族の血を流さずに国内の弱者である低所得者層を死地へと追い込んでいるのである。

このような構造からすれば、「テロとの戦い」は貧困の撲滅に対して、可能な限り手を打つ事が大切である、という事実が明らかになってくる。だが、「テロとの戦い」を声高に叫ぶ人々ほど貧困問題には触れず、ただ恐怖を煽って、背景にある貧困問題から人々の目を逸らさせようとする。卑怯な、唾棄すべき輩ということなのだろう。「テロとの戦い」に効果をあげるためには、まず、この種の卑怯な連中の罪を暴き、彼らにこそ戦場に立って戦ってもらうべきである。と同時に、戦争を煽って利益を得ている企業に対して世界レベルで高額の税をかけ、それらを貧困に苦しむ人々の直接支援に回すシステムを構築する必要があるだろう。

貧困問題が世界レベルで解決に向かえば、「テロリスト」たちの主張に耳を傾ける人々は減少し、彼らは一般の支持を失って孤立する。アメリカが本気で「テロとの戦い」を考えるならばイラクの石油利権を放棄し、イラクの国民のために普通に努力すれば暮らしていける環境を整えるために努力をする事が大切である。そのためにはイスラム/ムスリムの人々の声に耳を傾け、その発想や意見を尊重してさまざまな支援を行う事が大切になる。その意味では、日本も自衛隊の給油活動よりも、平和的・経済的な支援を直接民衆に届くような形で行う事の方が「テロとの戦い」に効果をあげると同時に日本という国の名を高めることにつながっていくだろう。

軍事に偏った「テロとの戦い」は欺瞞であり、偽善である。貧困の撲滅こそが、「テロとの戦い」の本道であろう。

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