« 中高年の危機と成熟 | トップページ | 春の足音 »

2008年2月24日 (日)

日本の青空…憲法の真実

2月23日から月末まで、伊勢市の映画館で「日本の青空」という映画が上映されている。日本国憲法制定の際に、GHQ原案の元となった憲法私案を作った鈴木安蔵を中心とした憲法研究会の苦労を描いた地味な映画である。けれども、憲法研究会の存在も、憲法九条の平和主義を幣原が先に口にしているという点も、「改憲論者」たちが、口を閉ざしている歴史的な事実なのだ。この映画は、その歴史的事実を元にして作られた作品である。

ある小さな出版社で働く派遣社員が、憲法の取材をしていく過程で、偶然、鈴木安蔵の存在を知る。そして、取材を続けていく過程で憲法研究会の存在を知り、さらにはGHQの文書も目にして、日本国憲法制定の真実へと迫っていく。

その過程で、過去の鈴木安蔵の姿が明らかになっていく。映画は、現在と過去を行きつ戻りつしながら、淡々と憲法の制定過程を描いていく。鈴木安蔵は、植木枝盛らの自由民権運動家たちの憲法草案をしっかりと研究し、十分に理解した上で、憲法研究会の仲間たちと草案を作っていく。その過程で、鈴木安蔵の苦労と、それを支えた妻・俊子の苦悩と悲しみが描かれ、家族と仲間たちに支えられて完成した憲法草案は、日本政府とGHQに届けられる。

日本政府の対応はおざなりであったが、GHQのスタッフは憲法研究会の草案を高く評価し、政府の提出しようとする原案(松本試案)の後進性に対して、憲法研究会の作った憲法草案からGHQ案が作られていく。民主化を進めたい憲法研究会のメンバーとGHQスタッフの努力、日本政府の対応・抵抗……。地味だが、淡々と流れていく映像には、リアルな歴史の息吹が感じられる。

これは、決して派手な映画ではない。けれども、押し付けられた「押し付け憲法改正論」が幅を利かせる昨今の政治状況の中で、日本人として見ておきたい映画である。

 

人気ブログランキング … よろしければクリックをお願いします。

コメント・TBの主要言語は日本語…でお願いします。spamではないことを確認の上で24時間以内に公開します。

|

« 中高年の危機と成熟 | トップページ | 春の足音 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/120394/10735157

この記事へのトラックバック一覧です: 日本の青空…憲法の真実:

« 中高年の危機と成熟 | トップページ | 春の足音 »