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2008年4月17日 (木)

漂流幹線000

『銀河鉄道999』の後で松本零士が雑誌「少年キング」に連載していたマンガが『漂流幹線000』である。働きながら下宿して家族と離れて暮らしている中学生・大山大は、メイビスという不思議な女性の導きによって漂流幹線000に乗る。漂流幹線000は、時間の止まった街や第三次世界大戦後の未来の日本、心や身体の傷ついた人に追い討ちを掛けて人の苦しみをあざ笑う世界など、さまざまな駅に大を連れて行き、そしてまた帰って来る。途中から、大の担任の平田静子先生も大と共に漂流幹線000に乗るようになる。

この辺りの流れは、『銀河鉄道999』と良く似ている。999が宇宙の様々な星に停車するのに対して、この漂流幹線000は、言わば別次元の様々なところに停車するのである。だが、漂流幹線000とメイビスたちの世界【裏球】と敵対する世界【死球】の人々が、【裏球】の秘密を探ろうとして大や平田先生の周辺で様々な工作を始める。時には、大たちが偽の漂流幹線000に乗せられて【死球】に連れて行かれようとしたり、平田先生がさらわれかけたりするのである。

メイビスやその妹のメイビク、メイヒスたちの助けを借りたり、時には彼女たちの危機を助けたりしながら、【死球】との小競り合いに巻き込まれていった大の前に、やがて【魔球】や【天球】からの使者も現れ、大を見守っていく。徐々に明らかになっていく【裏球】やメイビスたちの謎、そして【裏球】と【死球】の決戦……。

全4巻の物語だが、999とは別の、そしてどこかしらメーテルリンクの『青い鳥』をも思わせるような、時々、読み返したくなるマンガである。単行本は、1983~84年にかけて刊行されているので、25年ほど前のマンガだが、時には、今の社会を予見しているような停車駅もあり、またお互いを思いやる温かさに心うたれるところもある。『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『1000年女王』などの作品と比べると映画化やTVアニメ化などをされている訳でもないし、今の感覚からすれば割と短い地味な作品だが、心温まる小品である。

 

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