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2008年4月 7日 (月)

競争神話の間違い

ミクロの目から見て正しい事が、マクロの目から見ると間違っているということは経済学にはある。例えば、一軒の家/家計の単位で貯蓄が増えるのは悪いことではないが、皆が貯蓄にせいを出してお金を使わないと、消費/内需が減少して全体としての経済状態は悪化する。つまり、マクロの目から見れば、皆が貯蓄することは、必ずしも良い事ではないのだ。

では、【競争】はどうか。地方や国内といった範囲での中小を含めた企業の競争は、価格の低下や技術革新をもたらし、人々の生活を豊かにする。だが、グローバルな【競争】はどうか。ここ10年ほどの世界経済や日本経済の動きを見ていると、「グローバルな競争」という名目の下に国内レベルでの寡占化が進み、中小企業が倒産したり廃業したりして生活賃金の上昇を抑え、家計を圧迫して、かえって国内レベルでの自由競争を抑制する方向に進み、内需を不安定化させて、一般の家計を悪化させている。つまり、国内や地方といった生活する場において人々の暮らしの向上に寄与する競争原理が、グローバルなレベルでは逆に生活に悪影響を及ぼしているのである。

それを考えれば、無批判に【競争】を拡大してそれで良しとする《神話》から脱却しないと、経済格差が人々の生活や環境に与える悪影響が大きくなり過ぎてしまう。なぜなら、「国際競争」の名目で削られるのは、人件費や安全対策、環境対策だからである。その意味では、暴走する「競争原理」をコントロールし、人類の文明を未来につなげる知恵が必要となってくるだろう。

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