« 北岡樹さんのシャンソン・ライブ | トップページ | 風邪をひいたかも…… »

2008年10月23日 (木)

ウルトラセブン印象記…宇宙囚人303

ウルトラ警備隊の超兵器と言われてまず頭に浮かぶのは3つに分かれての攻撃ができ、地球上ばかりでなく宇宙空間をも飛行する能力を持つウルトラホーク1号である。「宇宙囚人303」については、このウルトラホーク1号の印象が強いストリーとなっている。

冒頭、狩猟に来ていたハンターが謎の怪物に襲われる。その頃、地球防衛軍の宇宙ステーションV3が冥王星外からの謎の電波をキャッチする。それは、キュラソ星から、囚人の脱走を知らせる通信であったことが判明し、ハンターはその囚人によって襲われた地球人の最初の犠牲者だったのである。ウルトラ警備隊はガソリンスタンドからの急報を受けて出動し、囚人303号が乗ってきた宇宙船を破壊するが、警戒中にアンヌ隊員が捉えられて操られホーク1号β号を奪われる。

この事態に際し、ダンはホーク1号をドッキングさせてβ号に乗り移る作戦を進言する。その進言は作戦として実行に移され、β号を追ってα号とγ号が出撃する。後ろから回り込んでドッキングしたα号とγ号は、苦心の末にβ号とのドッキングに成功する。そして、アンヌ隊員の救出に成功するが、囚人303号の反撃でβ号が燃え始める。ダンはβ号を切り離させるとウルトラセブンに変身し、墜落していくβ号から脱出する。囚人303号は体内のガソリンに火がついて自爆してしまう。ダンは、地球でも多くの人を殺害した囚人303号に、「逃げ場は無い」「宇宙でも地球でも正義は1つなのだ」と叫ぶ。

だが、ブッシュの始めた「テロとの戦い」によって、今の地球上においては必ずしも「正義」が1つではないことを私たちは知ってしまった。例えば、ブッシュ政権によって「敵」とされたアフガニスタンのタリバンは、学校の建設などの日常活動によって多くの民衆の支持を得ていた。アフガニスタンでタリバンがまた勢力を伸ばしているのは、ブッシュ政権の言う「正義」がアフガニスタンの民衆には「正義」ではないからである。もしかしたら、利害や欲望を超えたところに地球の多くの人々が納得できる「正義」を打ち立てることは時間をかければできるかも知れないが、少なくとも今は無理である現実が存在する。

それを考えると、ウルトラホーク1号のアクションを楽しめるが、少しほろ苦い感じの残る話である。

|

« 北岡樹さんのシャンソン・ライブ | トップページ | 風邪をひいたかも…… »

コメント

「TAC」様
 ダンが多くの人を殺害した囚人303号に「宇宙でも地球でも正義は一つなのだ」と叫ぶのは、興味深く、真理です。

 一方、ブッシュ政権のアフガンのタリバンに対する「正義」の見方と、アフガンの民衆から見るアメリカは「正義」ではない、のご指摘はその通りです。

 この地上の人間には常に相対立する「正義」があり、戦争を引き起こします。従って、人間の考える「正義」の基準は「真の正義」ではないことを歴史が証明しています。残念ですが人間の知識や知恵には限界があります(エレミヤ10:23)。

 拝読させて頂きましたことを感謝致します。

投稿: 宮崎 寛 | 2008年10月26日 (日) 22時34分

ウルトラセブンにまでコメントいただけるとは思いませんでした。(^_^;)
でも、シナリオがけっこうしっかりしているので、大人の目で今見ても、けっこう考えさせてくれるエピソードや台詞が多いですね、ウルトラセブンは。

投稿: TAC | 2008年10月27日 (月) 01時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/120394/24701051

この記事へのトラックバック一覧です: ウルトラセブン印象記…宇宙囚人303:

« 北岡樹さんのシャンソン・ライブ | トップページ | 風邪をひいたかも…… »