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2009年6月 9日 (火)

戦争は知らない…フォークルの歌

ザ・フォーク・クルセダーズの歌の中に「戦争は知らない」という歌がある。個人的には、「はしだのりひことクライマックス」が歌っていたものが印象深いが、シューベルツも歌っている。作詞は寺山修司、作曲は加藤ヒロシ、青木望の編曲である。フォークル、シューベルツ、クライマックスとなるといずれもはしだのりひこが共通するが、その中でもフォークルは一番古く、この歌も半世紀ほど前の歌ということになるだろう。

 

野に咲く花の 名前は知らない だけども野に咲く花が好き 帽子にいっぱい 摘みゆけば なぜか涙が 涙が出るの

戦争の日を 何も知らない だけど 私に父はいない 父を想えば ああ荒野に 赤い夕陽が 夕陽が沈む

戦さで死んだ 悲しい父さん 私はあなたの 娘です 20年後の この故郷で 明日お嫁に お嫁に行くの

見ていて下さい 遥かな父さん いわし雲とぶ 空の下 戦さ知らずに 20歳(はたち)になって 嫁いで母に 母になるの

 

メロディーは明るい感じで覚えやすく、伴奏のギター・コード進行も簡単で、大学時代は歌声サークルなどでも歌っていた歌だが、明るく歌いやすい中にもしんみりとした情感があり、けっこう好きな歌である。

太平洋戦争の敗戦から20年後…というと1965年。その当時、日本の軍隊が戦場で直接他国の人々を傷つけたり殺したりすることはないと信じられ、国民は、昨日より少し豊かな今日、今日よりさらに豊かな明日を信じていたし、多くの人々が未来への希望を胸に抱きながら毎日を生きていた。この歌にも、それは表現されている。「嫁いで、母になる」ことは「幸せな未来」と同義語だとこの歌を聞いた人は感じたし、作り歌っている側もそう信じていた。

だが今は、明るい未来を単純に信じられる人はそれほど多くはないだろうし、結婚や子どもを産むことと幸せがそのまま無条件でイコールだと感じる人も少ないだろう。それどころか、社会には明日への不安や戦争へ至るかも知れない不穏な空気が渦巻いている。だからこそ、いっそう、この歌を噛み締めたい。戦争の体験は知らないまま一生を終えたい。だが、そのためには、努力が必要である。無理をすれば続かないが、自分のやれそうなことを探して、少しでも努力を積み重ねたい。

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