« 普天間報道はなぜ下火に? | トップページ | 「学びの雨」…谷山浩子【翼】より »

2010年7月 8日 (木)

変革できない自民党、変質する民主党

参議院選挙が目前に迫っているが、一票を託すに足る政党・候補者が見えてこない。90年代以降の自民党を中心とした政権の致命的な政策ミスが国民と国をこのような状況に追い込んだ訳だが、その政権党を支えた連中が、その政策ミスの責任は棚上げして揚げ足取り的に民主党を中心とした政権を批判している。そして、民主党を中心とした現政権も、その見識のない大局観に欠けた批判に右往左往して混乱している。

現在の状況は、日本社会の風土や特徴を無視して、アメリカの新自由主義の一派にすりより、安易にセーフティーネットを破壊し、財政政策の再配分機能を後退させた結果であることは、この20年ほどの流れで明白となった。自民党はもちろん、そこから枝分かれしたみんなの党や立ち上がれ日本などの諸政党も、その点の反省をしっかりすることが本当の意味での変革のためには必要である。だから、自民党はもちろんその他の新党は、失敗した経済政策の分析と反省から出発しないことには変革ができない。にも関わらず、そうした動きはまったく目に入らず耳に届いていない。つまり、自民党も野党側の新党も変革が出来ていない、という結論になる。従って、彼らに勝たせることは90年代以降の失政の再現を国民が認めてしまうことにつながる。日本は、さらなる苦難の未来が待つことになるだろう。

では、民主党はどうか。菅首相の消費税増税・法人税減税の話は、失敗した小泉改革と同じ方向に政策の舵を切ろうとしているようにしか見えない。小泉改革の失敗が日本の医療や社会保障を後退させ、家計を悪化させ、格差の拡大と国家財政の悪化をもたらした訳で、法人税減税が税収の低下につながったことや、世界レベルの比較からしても日本の法人税がそれ程高い水準にないことや、1億円を越える収入を得る経営者が存在する一方で労働環境が悪化している現実を考えれば、小泉改革の失敗を繰り返すことは日本の未来を閉ざす方向転換にしか見えない。

さらに、マスコミがそれを分析したり批判したりする能力を失っていることも問題である。だいたい、小泉改革の失敗のA級戦犯の1人である竹中平蔵が、なぜしたり顔で経済や財政問題に口を挟めるのか。一億を越える経営陣の収入のわずか1割の金額でリストラの名の下に首を切った労働者の何人分かの1年分の賃金がまかなえることを考えれば、国内の生活の苦しさは経済格差の拡大に大きな要因があることをきちんと分析することが本来のマスコミの責務ではないだろうか。

変革できない自民党、そして変質する民主党…いずれも、90年代からの失敗へと政治・経済を後戻りさせようとする方向である。これでは、どちらも選べない。選挙は目前に迫っている。投票を棄権する気は毛頭ないのだが……。

|

« 普天間報道はなぜ下火に? | トップページ | 「学びの雨」…谷山浩子【翼】より »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/120394/35685839

この記事へのトラックバック一覧です: 変革できない自民党、変質する民主党:

« 普天間報道はなぜ下火に? | トップページ | 「学びの雨」…谷山浩子【翼】より »