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2011年5月13日 (金)

サマータイム・ブルース…RCsuccession/【カバーズ】より

福島原発の事故は、東京電力や政府の原子力計画のいい加減さと無責任ぶりを白日の下にさらした。だが、東電も政府も、まだまだ隠したがっていたりごまかしたがっていたりする情報はたくさんありそうだし、マスコミの報道も太平洋戦争時の「大本営発表」と大差ない状況である。そうした現実を何度も見せ付けられる中、RCSUCCESSIONのアルバム【カバーズ】の素晴らしさは、一層輝きを増している。

少し前にはこのアルバムの中の【ラヴ・ミー・テンダー】を取り上げたが、原発問題と関わっては【サマータイム・ブルース】も鋭い感性と風刺の視線をうかがえる歌詞となっている。これだけ「都合の悪い真実」を突きつけられていたら、東芝グループの1つである東芝EMIは、とてもアルバムをリリースする度胸はなかったのもうなずける。このアルバムは、結局、キティ・レコードから発売されたが、聞いていて拍手喝采の逸品となった。

 

 

暑い夏がそこまで来てる みんなが海へくり出していく 人気のない所で泳いでいたら 原子力発電所が建っていた さっぱりわかんねえ 何のため? 狭い日本のサマータイム・ブルース

暑い炎が先っちょまで出てる 東海地震もそこまで来てる だけどもまだまだ増えていく 原子力発電所が建っていく さっぱりわかんねえ 誰のため? 狭い日本のサマータイム・ブルース

寒い冬がそこまで来てる あんたもこのごろ抜け毛が多い それでもTVは言っている 「日本の原発は安全です」 さっぱりわかんねえ 根拠がねえ これが最後のサマータイム・ブルース

あくせく稼いで税金とられ たまのバカンス田舎へ行けば 37個も建っている 原子力発電所がまだ増える 知らねえうちに漏れていた あきれたもんだなサマータイム・ブルース

電力は余ってる 要らねえ もう要らねえ 電力は余っている 要らねえ 欲しくない 原子力は要らねえ 危ねえ 欲しくない 要らねえ 要らねえ 電力は余ってるってよ 要らねえ 危ねえ

 

 

1980年代の終わりに発売されたCDだから原発の数は10以上も少ない歌詞になっているが逆に言えばたかだか20年ほどの間に17も増えたということになる。しかも、きちんとした検証も抜きに……。それが、今回の大災害になった訳である。電力不足だ、計画停電だ、などの話もあるが、それが十分な対策を講じた上での発表だった訳ではなく、原子力発電を維持するために東電や政府が図ったことらしい。というのは、その事実をとある週刊誌がすっぱ抜こうとした前日に、発表の内容が変わったからである。原子力発電推進に疑問を投げ掛けたり警鐘を鳴らしたりした学者が干され、御用学者たちとマスコミが煽った「安全神話」が崩れた今、この歌の輝きは発売した頃以上に増している。それは哀しいことである。だが、この歌をギャグやジョークにできるような日本にしていく責任が生き残った…あるいは生きている私たちにはある。

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