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2011年12月31日 (土)

国民のための政治とは

今年もあと数十分で幕を閉じる。だが、振り返ってみると、国民のためにならない政治ばかりが行われたという印象が強い。リンカーン大統領はゲティスバーグの演説で、民主政治を「人民の、人民による、人民のための政治」と説明したという。けれども、普天間基地移設問題にしても、原発事故への対応にしても、時期戦闘機の選定にしても、TPP参加問題にしても、その決定が日本国民の利益よりもアメリカの一部の人々のための決定であったり、一部の偽エリートの責任をごまかしうやむやにするための決定や選択であったり、決して、国民のために行われたとは言い難いものである。リンカーンの定義に従えば、「国民のための政治」が行われていない、という一点においてだけでも、日本は民主政治は行われていないということになろうか。

別に日本に限らず、アメリカやヨーロッパでも、アジアでもそうなのだが、低所得労働者への政治による再分配がきちんと行われれば、税収にしろ福祉にしろ、たいていの問題はかなり解決への道筋を見出せるだろう。けれどもそれが出来ないのは、高額所得層の欲深さと上に立つ政治指導者の決断力と実行力の不足という世界共通の課題が横たわっているのだろう。

来年が、少しでもいい年になるようにと願わずにはおれない。

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2011年12月12日 (月)

すてきな客でありたい

2日連続で津に行く用があり、けっこう予定の混んでいた土日だったが、土曜の昼は12時半頃に津市内の牛丼のチェーン店Sに入った。時間帯が時間帯なので店が混んでいたが、どうも客の回転が悪い。カウンターで少し様子を観察していたら、すぐにその理由が理解できた。昼食の時間帯なのに、店内にスタッフが2人しかいないのだ。2人は一所懸命仕事をしているのだが、2人で切り盛りするには店内の客が多すぎる。当然、注文や片付けをスピーディーには行えず、お客の方で待つことになる。腹が減っているのに待たされてはイライラもするだろう。けれども、必死で働いているたった2人のスタッフに文句を言っても早く食べられる訳でもない。こちらとしては時間に多少は余裕があったこともあり、あきらめて上着から新書本を取り出し、本を読みながら注文した牛丼を来るのを待っていた。

そうして待っていると意外に早く来るもので、やがてスタッフが牛丼を持ってきた。が、サラダセットを頼んだのに漬物を持ってきたのでそれを指摘するとすまなさそうに謝って、取り替えてくれた。それにしても、この時間帯に2人などというのは、スタッフよりも経営者の配置ミスだろう。待たされる客の不満は、当然、客と直接接している従業員に向かう。案の定、ネクタイをした中年の男性の一団から「時間を守れ」だとか「順番を間違えるな」といった声が飛び、対応していたスタッフの顔は悲壮な表情がさらにひきつっていた。

だが、それを目にしてちょっと考えた。若い連中ならばともかくいい歳をした男たちに、このスタッフの状況は見えていないのだろうか。「お客様は神様です」などという言葉があるが、客だから…だとか、金を払っているから…ということでワガママを言ったり、イライラをぶつけたりするのは、傍から見ていてあまり見栄えの良いものではない。良い大人なら、もっと状況を読んで達観した方がずっと品性を感じる。少なくとも、ある程度歳を重ねた人間であれば、客としても品位ある態度でありたいと思った。

食べ終わってお金を払う時、「せめてもう1人いたら楽なのにね。ごくろうさん」と声をかけた。お金を受け取ったスタッフの女性は、こんなに可愛い表情が出来たのか、と思う程ステキな笑顔を返してくれた。

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