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2015年3月30日 (月)

内政の失敗と外敵

歴史を紐解くとき、内政に失政を重ねた政権は、外部に「敵」を作ってそれをあおり、失政への批判から人々の目をそらそうとするケースが多い。日本を敵視する言動を繰り広げてきた韓国の朴政権や中国なども内政の矛盾の拡大と政治腐敗の状況を見るにつけ、それを感じる。が、それはわが日本も同じである。
相手に口実を与えないように冷静に対応しながら、批判をうまくかわしつつ、経済やその他の活動で日本人がより動きやすくなるように相手に「貸し」を作っておく、そうした大人の対応によって、長期的に多くの国益を手にすることができるだろう。そして、戦後の日本は、なんだかんだと言いながらも、わりあい冷戦状況や平和憲法を上手に利用しながら、うまく立ち回ってきたのではないかと思う。
だが、安倍政権は多くの失政を積み重ね、マスコミのコントロールも思うに任せず、批判を真摯に受け止めたうえで落としどころを探っていく大人の対応ができないため、中国や韓国を敵視して、一部の夢想右翼にだけは支持されているようだが、結果としてアメリカへの隷属に終始しつつ、そのストレスを東アジアの国々やイスラム圏への「強気」の姿勢での対応によってごまかそうとしている。
「弱い犬ほどよく吠える」という言葉があるが、安倍政権の姿は、まさしくその典型と言えよう。自らが精神的に未熟で実際は弱いと、相手の話を聞いたり、反対意見を含めた話し合いの中で譲るところは譲りつつ、最低限の主張はきちんと認めさせる形で落としどころを探る……という余裕を持った対応をすることができない。実は、「譲れる」ことこそが「強さ」の証なのだが、「弱い」からこそ「譲れない」のである。そしてそれは、ある程度成熟した相手には見透かされて、交渉の中で多くの利益を失ってしまう。一個人の話であれば、「自己責任」だが、一国の中心的政治家ということになると、政権の失敗がごまかされて積み重なっていくと、多くの国益が損なわれ、現在の国民ばかりでなく、未来の国民にも多大な不利益をもたらすことになる。
嘘と感情的な言葉によってごまかそうとしているが、政権の姿勢は「聞く耳を持たない」「暴力でことを進める」ということに終始する。これは、テロリストの心情と非常に近い。近代以降の先進国において、話し合いによって落としどころを探り、ことを進め、失敗したらその都度修正していく…という姿勢は「常識」である。けれども、問答無用で嘘と暴力によってことを進めるのであれば、対立する側は話し合いをしても意味がないと考えるようになる。これは、テロを呼び込む土壌となる。
弱くて、聞く耳も受け止める懐の深さもない最悪のリーダーが国のかじ取りを続けている。日本という船が山に登ってしまい身動きが取れなくなる危険が一層深まっている。

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