小西湖の天津飯
津からの帰り、夕飯時になってしまったので、久しぶりに伊勢市内の小西湖という中華料理屋によった。小西湖は神宮徴古館の下の方にある伊勢消防署の近くにある。基本的に中華料理は好きなので、新しい店を見つけると入ってみたりもする。辛口の四川料理も好きだが、天津飯も大好きで天津飯をたのむことも多い。ところが、何回か行っていたにも関わらず、日替わりランチを頼んだりすることが多く、小西湖で天津飯を頼んだことはなかった。
今日は、そう言えばここで天津飯を食べたことはなかった…と思い、天津飯をオーダーした。出てきた天津飯を見て驚いた。四角い皿に四角い天津飯が盛り付けられ卵焼きとタレの上には中華系の香味野菜と身の付いたカニのはさみがのせられていた。カニの赤と卵焼きの黄色、そして香味野菜の緑が鮮やかで、見た目からしてとても美味しそうなのだ。一口食べてみると、タレと香味野菜の味のバランスも絶妙で、見た目に違わず美味しい天津飯だった。
普通、天津飯と言えば丸い器に丸く盛り付けられ、ご飯の上にカニの入った卵焼きを載せ、とろりとしたタレをかけてある。ただ、もともとの中華料理には天津麺はあっても天津飯はないということを聞いている。この料理は和製中華料理なのだ。その意味では、中華のコックさんの創意工夫によって、日本の中華料理の定番の一つと言える。そして、定番の形で美味しい店もたくさん知っているが、こうした工夫のあとが偲ばれる料理もおもしろいと思うし、それが美味しければ素晴らしいと思う。
店を出る前に、「驚いた。こんな変わった天津飯は初めてで、とても美味しかった」と伝えると、天津飯というとあまり変化がないのだけれど、いろいろと工夫して現在の形にした、ということを話してくれた。たかが夕食ではあるが、されど夕食。美味しい食事はとても幸福な気分になる。そして、夕食が美味しければ、何となく1日が幸せだった用に思われてくる。片道2時間をかけて津まで往復したが、いい1日だった。
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